novel

□どSなあなたとMな俺
1ページ/2ページ

ドイツは生粋のSだと思う。
目隠ししたり焦らしたりするの得意だし、
今だってほら。


「んっは‥ド‥イツ、これとってよぉ、
手が痛い」
「取ってくれ、といってる割に
お前も楽しそうだが‥?」
「‥ドイツのいじわる‥」

俺の手首には銀色に光る手錠。
こんなのどこで買って来たんだろう?
ベッドと手首に繋がれた手錠は
いくら動かしても取れる様子はない。

「ドイツゥ‥手錠冷たいよ‥」
「そのうち慣れるだろ、よく似合っている」
「っ!嬉しくないよぉー‥、
あっやめ‥っぁあん、やっ‥クルンはだめぇ‥」
「随分気持ち良さそうじゃないかイタリア」

クルンをくわえたままドイツが抵抗する俺を見て愉しそうに目を細めた。
その目に胸が高鳴る。
俺って実はMだったのかな?
そんな事を考えているとドイツのごつい指が薄いYシャツの中に入ってくる。
手はゆっくり俺の肌を這いながら徐々に胸の辺りに上って来た。
指の先で突起をつままれつい声が出てしまう。

「あっや‥ん、ドイ‥ツ」
「いつもより感度がいいな‥縛られているからか?」

淫乱だな、と耳元で囁かれ背筋がぞくりと震える。
ドイツが口角を吊り上げ笑う。
悔しいけど確かにいつもより感じやすいかも‥
やっぱ縛られてるからかな‥

「‥ドイツ、なんか俺Mだったみたい‥」
「何を今更‥
俺は随分前から知っていたぞ」
「うそぉ本当?
ドイツ、俺より俺の事知ってるんだね」
「当たり前だ、誰よりお前の近くにいるんだからな」

それって・・
なんか嬉しいな‥愛されてるってかんじ。
なんかだんだん痛いのも恥ずかしいのも快楽にかわってきた。

「ね?手錠、手首のは取らなくていいからベッドからは離して、ドイツに抱き着けないよ」
「そうか‥そうだな」

カチャリと錠の外れる音。ベッドの柱から開放された腕をドイツの首にまわす。
もう凄く焦れったい。
早く触って気持ちよくして欲しい。

「ドイツ、俺の事めちゃくちゃにして‥?」
「・・煽っていいことはないぞ?」
「いいよ、俺Mだもん」

俺大好きなドイツにめちゃくちゃにされるの、実はすごい好きみたいなんだよね。
そうドイツの耳元で囁いて‥‥

それからはもうドイツの声と与えられた快楽しか覚えてない。

end

NEXT→あとがき
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ