Un roman

□この胸騒ぎ
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スペイン兄ちゃんは俺のかけがえのない人。


いつも明るくて子供みたいな所もあるけどやっぱり大人の男性。



「イタちゃんどないしたん?」

「ヴェ?な、何が?」

「・・・・悩みあるなら俺聞くぜ?」


ほら、また俺の一瞬の不安感を見抜いちゃった。


「ありがとう。大丈夫だから」


俺は出来る限りの笑顔で応えた。

スペイン兄ちゃんが眉を寄せて悲しそうにしている事にも気付かずに。









俺は子供だと思う。ロマーノ兄ちゃんと似た姿なのにロマーノ兄ちゃんは俺よりスペイン兄ちゃんの事を知っていて更に大人だと思う。

だから俺はロマーノ兄ちゃんを家に呼んで一ヶ月だけ居てもらう事にした。


「馬鹿弟、お前の為なんかじゃないからな」

「うん、スペイン兄ちゃんの為・・・でしょ?「絶対ない」


「胸糞悪い」と眉を寄せるロマーノ兄ちゃんに苦笑する。

ロマーノ兄ちゃんのスペイン兄ちゃんへの好きと俺のスペイン兄ちゃんへの好きが違っても好きに変わりないのにな〜


それから俺はロマーノ兄ちゃんをよく観察した。
ロマーノ兄ちゃんは普段はコーヒーを飲まないけどブラックは飲めるとかシエスタは余りしないとか。




「はぁぁぁぁ」

「・・・・イタちゃん最近変やで?なんか痩せたし」


久しぶりのスペイン兄ちゃんの家での二人の時間に頭が朦朧としちゃってスペイン兄ちゃんにまた心配かけちゃった。

・・・・自分の子供さ加減に嫌気がさす。


「あ!そや、そろそろシエスタの時間やろ?ホットミルク作ってくるな」

「うん!ありが・・あ!!!!俺ブラックコーヒーが良い!」

「・・・・でもそれだとイタちゃん眠れなくなるで?それに確かイタちゃんブラック飲めないんじゃ」


・・・・スペイン兄ちゃんも俺の事子供扱いするの?


「ブラックが良いの!じゃないとスペイン兄ちゃんが・・っ!?」


俺は思わず本音が出かけてしまった。


「・・・・俺がどないしたん?」


真剣な顔のスペイン兄ちゃんに何も言えなくて白状する。


「俺、スペイン兄ちゃんからもロマーノ兄ちゃんから見ても子供でしょ?だからスペイン兄ちゃんが俺の事嫌いになるんじゃないかな?って・・・だから!早く大人に」


「はぁ、良かった」


「なりたい」と言いきる前に俺はスペイン兄ちゃんに抱きしめられていた。

「スペイン兄ちゃん?」

「俺だって大人は嫌なんじゃないか?とか悩むんやで?」


え?


「ロマーノは大人ぶってるけど子供でイタちゃんは純粋な子供で、俺は悪くも汚いものも知っている大人・・・俺なんかがイタちゃんの隣に居たらイタちゃん汚してしまうんちゃうか?って自問自答していっそ他の奴に預けたら?とか」

「そんなの嫌だよ!」

「俺もや。イタちゃんが他の奴になんて考えただけで相手殺しちまいそうや」

「スペイン兄ちゃん」

「ゆっくりでええねん。ゆっくり成長して行こう?一緒に」

「スペイン兄ちゃんっ・・大好き!」

「俺も愛してる」


俺達はお互いがもっと話せば良かったんだ。


これからはお互いがお互いを支えていこう?


二人のこれからの為に


End
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