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□我慢?我慢
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好きな子の裸を見たら勃つ。

当たり前だろそんなの。だって男の生理現象なんだから。
いくらそれが自分と同じ男で胸は真っ平らで股間には可愛いとはいえ自分と同じものがぶら下がっていたとしても勃つもんは勃つんだ。

好きなんだからしょうがねぇじゃん。
抱きしめてキスして滅茶苦茶にしたいって思うのも、全部当たり前でしょうがないことだろ。

そんな事、同じ男の君なら分かってくれんだろ?



「プロイ、セン?」


驚いたように見開かれる瞳に困惑の色が浮かぶ。
組み敷いたベッドが二人分の重さにぎしりと軋んだ。


「イタリアちゃん」


なんて無防備なんだろう。ちょっと押しただけでベッドに倒れ、押し倒された今でさえ困惑はしても恐怖の色は全くない。
こんなんだからヴェストに「軍人としての自覚がたりん」とか言って怒られるんだ。
いや、もしかしたら俺だからかも知れない。
この無防備が俺に対する信頼の証であったら、俺はいまからそれを踏みにじることになるのだ。

けれど、もう我慢は出来ないから。


ああ、こんなことになったのは全部イタリアちゃんのせいだ。
毎日毎日素っ裸で布団に潜り込んでくるは風呂には入ってくるは、俺がごれだけ日々我慢しているかも知らないで。

何度見ても見慣れることのない白い肌を目にする度にこっちは胸は高鳴るは下半身に悪い熱は溜まるは大変なんだ。
その熱を処理しようにも君がくっついているから生殺し状態で、毎日毎日。

それでもお前を傷つけたくなくて泣かせたくなくて我慢してたっていうのに。
無意識だろうとなかろうとお前は俺を誘惑して。
そんなの、もう我慢なんて出来るはずがなかった。


「もう、我慢きかねぇ」
「え?」
「セックス、したいんだけど」
「っ・・」


俺のあけすけな言葉にイタリアちゃんは真っ赤になって俯いた。

分かってる、嫌だよな。怖いもんな、痛いもんな。分かってんだよ、そんな事。
断られるのを分かっていて聞いたのは俺の最後の理性。
断られてもきっと我慢なんてできやしない。でもできるなら無理矢理なんてやりたくないんだ。



「俺が今からすること、分かる?」
「わっ分かる、けど・・」
「けど?」
「俺で、良いの?」
「は?」


あまりの驚きに目を見開く。

『俺で良いの?』そんな質問、おかしいだろ。
それじゃまるでイタリアちゃんもしたいみたいじゃないか。


「え、ちょっと待ってくれ。イタリアちゃん、俺がしたいっていったら、その・・やらせてくれるのか?」
「うん、まぁ。俺は、やりたいよ?プロイセンの恋人だし・・。でも俺男だし、さ。プロイセンが嫌かなって」
「冗談・・」
「ヴェ!」


脱力してイタリアちゃんの上に倒れ込む。


ああ、そんな事って。

一人で馬鹿みたいに悩んでないで、苦しんで。
最初から言ってみればよかったのに。俺って本当に救いようのない間抜け。

でも、すごい嬉しい。どうしよう、本当に嬉しいぞこれは。


「プロイセン?」
「・・うん?」
「今からやる、の?」


そう言って自分を見上げるイタリアちゃんは緊張と恐怖が入り交じった表情をしていて。
その瞼にそっとキスをする。

無理矢理でも、してやろうと思ってた。
けど、イタリアちゃんがしてもいいって。嫌じゃないっていうなら。
まだ時間はたくさんある。
ゆっくり慣らしていこう。


「いいよ、今度で。怖いもんな」


くしゃりと頭を撫でてイタリアちゃんの上からどこうとすると引き留めるようにシャツを握られる。
俺を見つめたその視線は何かを思い詰めていて。


「イタリアちゃん?」
「やろう」
「え?」
「今、やろう」
「な、なな、ななん・・な!?」


その言葉の意味に驚いてあたふたとする俺をイタリアちゃんはくすりと笑い、キスをした。



「・・怖くねぇの」
「怖いよ、けどプロイセンなら怖くない」
「本当にいいのかよ」
「俺も興味あるし、さ」


ねっと首を傾げるイタリアちゃんに苦笑する。
この誘惑は本当に無意識だろうか。だとしたらとてもたちが悪い。


「もう、止めてやんねぇぞ」
「うん」


その返答が少し震えていてやっぱり怖いんだなと気付くけどもう止めてやる気は更々なかった。
そのかわり、思いっきり優しくやってやろう。

そう決心しながらイタリアちゃんに深く口づけた。

end
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