Ein Roman
□仲の良い友人のはず、だった
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最近、イタリアの様子がおかしい。
ハグもキスもはねだらないし、目があうと慌てて逸らされてしまう。
何と無くだが俺を避けている気がする。いや、確実に避けられている。
(‥ばれた、か)
心の奥底にひっそりと隠していた気持ち。
決して表にでないようにしていた恋心。
それがイタリアにばれていたとしたら、イタリアの態度にも納得がいく。
間違った気持ちと知りながら、愛した。
罪だと知りながら姿を目で追い、無理だと分かっていても彼との未来に思いをはせた。
ばれたとしたらきっとイタリアは今までのようには接してはくれないだろう。
(馬鹿だな、俺も)
口をゆがめて自嘲しながら、ズキリと痛む胸を押さえる。
近くにあったベッドに体を沈める。
分かっていたはずだった。その気持ちをイタリアに抱くことは自分を傷つける事と直結していると言うことを。
分かっていて、彼を愛していた筈だった。
だというのに溢れ出す悲しみはとどまることを知らない。
悲しみは涙となって頬を伝い、シーツを濡らす。
(友達のままでも良かったんだ・・っ!)
目を瞑ると笑いかけるイタリアがちらついて余計に涙があふれ出た。
end
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