Una novela
□いい夢を
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「Hey!Good morning!イギリス、久しぶ‥‥お?」
リビングに入ったアメリカを待っていたのはソファーで爆睡するイギリス。
机の上には飲みかけの紅茶が置いてある。
「なんだ寝てるのかい?」
呆気にとられ、次いでため息をつきソファーに近付く。
イギリスは読み掛けの本を床に落としよだれを垂らしている。
「だらしないな、人の事言えないじゃないか」
イギリスの頬をプニッとつつく。
思った以上に柔らかくすべすべしている。自分より年上の物とは到底思えない。
フニフニと引っ張ったり伸ばしたりしているとイギリスが「んぅ」と唸った。
顔を覗き込んでみる。
「起きたかい?」
「‥‥‥」
無反応。どうやら起きる気は無いらしい。
なかなか目を覚まさない恋人にもう一度ため息をつく。ふとイギリスに目をやるとシャツ一枚で少し寒そうな事に気がついた。
「全く君って人は本当に‥」
着ていたジャケットをぼすっとイギリスの上にかけてやる。
年不相応な顔にキスし机の上の紅茶を一口啜る。
「いい夢を、my lover」
アメリカの大きなジャケットの下のイギリスはいつにもまして小さく見えた。
end
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