少年陰陽師
□鬼
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雲が空を覆い隠す今日。
都中に死の気配が漂う。
暗く沈んだ屋敷で、
彼を慕っていた者…愛していた者…大切に想っていた者全てが彼の為に涙を流した。
もう一度…彼のあの暖かな笑顔を見たい――。
――彼に会いたい。
――あの奇跡を…もう一度…!
二度と叶わないであろう願いを皆が願う。
其れが彼自身を捕らえる鎖になるとは知らずに―――…。
稀代の大陰陽師安倍晴明の末孫であり、後継であった彼―安倍昌浩。
僅か十七歳でこの世を去る―――――…。
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