もらい物と捧げ物とコラボ物

□幸福永久論日
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別れ話、もしくは世界滅亡(彼にそんなこと思われたら本気で終わりかもしれない・・・)かと顔を青くする雲雀に、綱吉は照れながら丸い箱を手渡した。



「Buon Compleanno!です、雲雀さん」

「・・・・・・はぁ・・・?」

「・・・その様子だと毎年の如く自分の誕生日を忘れていたんですね」

「うん。綺麗さっぱり忘れてたね。そもそも本当に今日だっけ、僕の誕生日って」

「軽く問題発言ですね!てゆうかほんと自分のこと気にしないですね!」



何だかなぁ、と頭を抑える綱吉を見ながら雲雀はそのために学校まで来たのかと納得し、じぃんと感動した。
自分でも忘れていた誕生日をわざわざ祝いにここまで来たのだ。嬉しくない訳ない。
「雲雀さんらしくてそんなとこも好きですけどね」、と綱吉が呟き苦笑すれば、その表情に雲雀はドキリとして視線を手元の箱に移す。そこでふと箱の中身が気になり綱吉に聞くと



「開けてからのお楽しみです!」



と笑うので、雲雀はゆっくりと包み紙を解いて蓋を開ける。
中にはお茶碗が一つにクッキーが袋に包まれて入っていた。
茶碗は薄い茶色で、所々に桜が描かれて重さもそれなりにあり、けして安い値段では無いことがわかる。クッキーは一目で手作りだとわかるが、くまやペンギンの形をしているので手間が掛かっただろうと予想出来る。
せれに雲雀は鼻の奥がツン、として綱吉に抱き着いた。



「ほわわっ!ひ、雲雀さん?!」

「・・・・・・ありがとう、綱吉。人生最高のプレゼントだよ」

「大袈裟ですよ」



ケラケラ笑いながら子供をあやすように背中を撫でる綱吉に、雲雀はもう一度、ありがとう、と伝える。


綱吉がいればそれでいい、なんて言うほど大人じゃないけれど、確かに抱いている温もりで満たされている。
こんな日だから余計にそれが嬉しくて、一年に一度くらいいいかもしれないと雲雀は思う。



――君が祝ってくれるなら、意味の無いこの日も記念日になるんだよ。








                 END 





 
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