ムクツナ

□どっち!?
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「妙に必死だな」

「べ、別に。ただ俺はそんな風に…見たくないだけ」


あいつだってこんな生き方したくてしてるわけじゃない。
望んでるわけじゃない。と思う。
確かに皆にしたことは鵜呑みにできることじゃないけど、骸だけが悪いわけじゃない。


「ツナ………おめー」

「何だよ?」

「まさか骸が好きなんじゃないだろうな」


まぁ、確かに俺は他の人達より骸に対する憎悪は薄いし、確かにそうかもしれ――――。
は?
え?


「はぁぁああぁ!? 俺が、骸をっ?」


いやいやいや、ちょい待てよ! 好き? 骸を?
だってあいつ男だし、何で俺が?


「訳わかんないよ! 何で俺が!」

「おめー、さっき骸のこと考えて、複雑そうな顔してただろ。まるで恋する女みてーだったぞ」

「いや、意味不明だし! とにかく別にそんなんじゃないからな!」


とにかくこの話題から逃げたくて俺は部屋を飛び出した。ぜぇぜぇになりながら妙に顔が熱いのがわかる。
誰であってもそんな話をされたらこうなる!


「って、何言い聞かせてんだ俺」


まるで自分を誤魔化してるみたいだ。
そもそも骸とはそんなに接点ないし、一回戦ったし、あいつマフィア嫌いだし。



 
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