ムクツナ

□深すぎる愛故に ※
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あぁ、イライラする。





段ボールが所々に詰まれるアジトの廊下を早足で歩いて、ボンゴレ10代目である沢田綱吉は自分の執務室に向かっていた。


「10代目、あのこれ緊急の書類です」

「あぁ、ありがと。獄寺君」


ぶっきらぼうに書類を受け取り、綱吉は溜め息をついた。今日中にやらないといけないというのにそれなりに量があった。


「今夜は確かパーティーだよね」

「はい、ボンゴレ結成記念の」

「…………、わかった。六時までに終わらせるからそれまで一人にして」

「はい」


隼人を何とかまいて一人で部屋に入る。ばさっと書類を投げて、綱吉は椅子に座り込んだ。
最近睡眠が足りてないせいか、眠くなる。けれど、やらなければならない。


「あぁ、もう……。こんな時に」


お前のせいで余計なことを考える。


いらいら、いらいらと募るものに舌打ちしながら綱吉は書類を読み始めた。





考えてるのは、あの男のこと。





 
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