ムクツナ

□両方です
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コポポポ………


最悪です。
まさかここまで力を使うとは思ってもいませんでした。


『骸様………』


呼んでますね。可愛い可愛いクロームが。
大丈夫です。しばらく大人しくしていれば戻ります。
気怠い中それを述べれば彼女はホッとしたように交信を切る。
こういう時彼女がさっぱりした性格でよかったと思う。


それにしても、この僕がマフィアの仲間入りとは…。


霧の守護者という肩書きまでもらい、本当…何をしてるんでしょうね。
いや、これでボンゴレに近付きやすくなったには違いない。


あ、ありがとう


思い出した言葉に口元を歪める。
本当、君は甘い。マフィアのくせに、マフィアとは思えない。けれど、誰よりも強い意志で純粋な炎を灯す。


調子に狂います。


あの時から彼がボンゴレのボスではなくて、何か別の存在になった気がする。
けど、一体何の感情が上乗せされたのかわからない。


馬鹿ですね。
たとえ、どんな相手であっても、彼の肩書きは変わりはしない。


そこまで考えて思考を止める。一体誰に言い聞かせているんだろうか。
まるで、彼がボンゴレと関わりがないことが自ら望んでいるような口振りだ。



 
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