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□2009.12 ヒバツナ
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書類に目を通していれば、授業終了のチャイムが響いた。約束はしていないけど、何となくそろそろ来る頃だろうと顔を上げれば、タイミングよくノック音が響く。


「雲雀さん!!」


何とも嬉しそうな顔で飛び込んできたのは、やっぱり綱吉。
子供が親に自慢するかのように何枚かの紙を僕に差し出してきた。


「見て下さい! テスト返ってきたんです!」


差し出されたそれに軽く目を通せばどれも平均点以上の点数だ。


「ワォ、君にしてはかなりいい方だね!」

「はい! 本当雲雀さんのおかげです!」


ニコニコと嬉しそうに言う彼に僕は笑った。
これでやっと手が出せるね。


「リボーンも今回は俺の頑張りをみとむぅ―――」


いきいきと未だに感動を伝えていた彼の唇を強制的に奪うと、すぐに酸素が足りなくなってもがき出す。
狙ったように軽く口を放せばその隙に息を吸う。
今度は開いた口の中も一緒に口付けると簡単に綱吉は力を抜いた。


「はぁ、ひ……ばりさん?」

「約束だったよね。いっぱい……してあげるよ」


口だけでなく額や頬や首筋に唇を落として、君を誘う。もう考えることをやめたのか、抗議もせずに綱吉はとろけた表情を僕に向ける。


「綱吉…」

「ひ、ばりさん……ひゃあ!」


キスに集中していた綱吉に手を這わせば、あらぬ声を上げた。
本当、可愛いよね。


「雲雀さん、何……」

「馬鹿だね、キスだけで終わるわけないじゃない」


そう笑って見せれば、綱吉は瞳を揺らした。


「たっぷり、ご褒美あげるよ」





大好きな君に、甘いご褒美を。



さて、次は何のご褒美あげようか。





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