ヒバツナ
□願い事
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だけど、もしかしたら。
「じゃぁ、ついでに俺のお願いも聞いてくれますか?」
珍しく乗る綱吉に彼は少し面白そうに微笑み、了承した。
今度は俺が貴方を戦略にハマらせてやる!
そして体育祭当日。
特殊弾を頼むわけにはいかないが、今の綱吉には特殊丸がある。それでも恭弥に勝てるかは不明だが、やらないよりはマシだ。
というか、やってみせなければならない。
いくつか競技を増やして(半強制的に)彼は体育祭に挑んだ。
「10代目! やっとクラスの奴等を見返す時が来ましたね!」
考えてもいないことを嬉しそうに語る(まだ自称)右腕に綱吉は苦笑しつつ、学ランを肩にかけて待ち受けている恋人を見やった。
やらなきゃ、多分殺られる………。
たとえ恋人であっても、彼に勝負をしかけるというのは、死合を申し込むようなものだ。
絶対勝たなきゃ。
そして、始まった。
体育祭。
最初の競技は雲雀は出ないと言った障害物リレーだ。最初から特殊丸に頼るのは違う理由で命が危ないため、綱吉は今までの修行の成果も見るためにも自力でやることにする。
クラスの迷惑? そんなの今の所は二の次だ。