short story


□ヨーコ
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『2枚目、あたしの服で町内一周(修行)するあんた』


まん太がアンナから聞いた、“葉の恥ずかしい写真集”の内の1枚。

それを聞いた記憶も薄れ始めた頃、平和な休み時間の教室の一角で、事は始まった。



「…ハオ、おめー彼女いたのか?」

「は?」

ハオの携帯を片手に驚いたような顔で聞いたのはホロホロ。
対してハオは眉間にしわを寄せながら答えた。

「いや、だってこれ…」

ホロホロは手にしていた携帯の画面をハオに向ける。
ハオの携帯に入っている猫画像を見ていた彼は、一番古い画像を見て驚愕したのだ。
まるで大事に大事に保存されていたようなその画像。
黒いワンピースを着た少女の写メだった。

しかしそれを見た瞬間、ハオはプッと噴き出した。

「お前…それ、葉だよ」

「は?」

まさかと思って写メとハオを見比べてみるホロホロ。

カメラ目線ではないものの、恥ずかしそうに写メに収まっている少女。
いや、カメラ目線じゃないのは撮られてる事に気付いていないだけか。
言われてみれば黒いワンピースには見覚えがある。
ホロホロ自身もよく知るアンナの物によく似ていた。
少女の顔も、ハオと見比べてみるとどことなくよく似ている。

「うわぁ…マジだ…。超似合いすぎだろ…」

「アンナの修行のひとつでさ、その格好で町内一周したんだ」

「鬼畜だなー!」

とはいえ笑いなしでは話していられない。
アンナのワンピースを来ているだけとはいえ、一見本当に少女のようなのだ。
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