It's a Wonderful World 【第一部】


□7日目-3 14年分のお弁当
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** ハオ **


「…ごめんな」

そう嗚咽交じりに言ったのは僕。

え、と葉が小さな声をあげた。

知ってたんだ、全部。
分かってたんだ、全部。

葉が僕をどう思ってるかって。
どんな最後を期待してるかって。
仲間が本当は僕のことを好きでいてくれたことも。
僕自身、一番欲しいのが何だったかってことも。

その事実から逃げて逃げて、何年も。
長年の月日で凝り固まっただけの力と知識と願いが、頬を伝って流れ落ちた。


新しい枷がこのヘッドホンなら、もう迷わない。
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