short story
□宴会の夜
1ページ/10ページ
** ハオ **
民宿「炎」
もとい「ふんばり温泉」となった宿から聞こえる、宴会の音。
ともだち って良いもんだな。
とマタムネを胸に抱きながら思う。
楽しそうに酒を飲んで、馬鹿騒ぎ。
葉はあまり強い方ではないらしく、早いうちにくたくたになっている。
そういえば、僕も昔からあまりお酒は好きじゃなかったっけ。
血筋なのかも知れない。
ホロホロは酔ってもどんどん煽って行く。
もうやめればいいのに。
ともだちに久々に会ったから、楽しくて仕方ないんだろう。
まん太もお土産をいっぱい持って、海外から帰ってきたようだ。
そんなラッピングまでして持ってこなくてもいいと思うのに。
思わぬ贈り物に、花は目を輝かせている。
クスリと笑みがこぼれる。
たまには行ってみようかな。
そう思うと、マタムネも嬉しそうな顔をした。