middle story


□リーブズ 【5】
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** ハオ **


「お体、大丈夫ですか?」

「あ…」

花とすれ違いで部屋に入ってきたたまお。
その顔を見て、言葉に詰まる。

「…気にしないで下さい、…私も気持ちは同じですから」

それは、葉とアンナが帰ってくるという事に対してだろうか。
微笑みながら言うたまおは、本当に強くなったと思う。

「ごめん」

「あ…いいえ、謝らないでください。貴方に嫌われているのではないと思えただけでも、私は…」

家にいても、花の事以外ではあまり言葉を交わさなかった。
昔のこともあり、たまおから僕に話しかけるのは気を遣ったのだろう。

「お前の事は嫌いじゃないよ。…でも、好きにはならない」

そう言葉をかけた時のたまおの顔。
嬉しそうな、複雑そうな表情の意味は何だったんだろう。

重苦しい空気になる前に、僕は話しを続けた。

「お前は葉が好きなんだろう?…そんなの、僕がつけ込むみたいじゃないか」

双子だから、なおさら。

「十分に強くなったんだから、他にいい奴見つけな」

笑いかけてやると、たまおも僕に言い返してきた。

「…ハオさんも、強くなったと思います」
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