逃水の宴
□07クリスマス企画
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小さく息を飲んだセンカの顔を、瑠璃が覗きこむ。
やがて優しく微笑んだセンカに、もうひとつの箱を渡され、開いて分かった。
「瑠璃」
「………センカ」
促されて差し出した左手の薬指に。
そして同じ様に彼のそれに。
「病めるときも、健やかなるときも、って言うんだっけ?」
「何だそれは」
「あ、やっぱ知らないか」
銀の、煌めきを。
「…瑠璃」
呼ばれ、顔を上げ。
甘く優しい、口付けを。
神様、今日という日に。
「Marry Christmas!」
一生かれを愛すると、誓います。
センカED.