鏡映し

□小さな恋のうた
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「種族を超えた愛ってヤツ?」

「…どっちも魔物だろ」

「いや、獣系と鳥系で」

「……あんま変わんねぇだろ」

「そんじゃバド、獣人とキスできるか?」

「………」


それよりも何よりも、バドはまだまだ恋に恋するお年頃にも程遠い。そのお子様な脳で必死に、そもそもキスという行為について考えて、やがてそれが意味することに気が付いて、顔を真っ赤に染めた。


「せっ、センカは出来るのかよ」

「俺?出来るよ」


揶うつもりで言ったが、事も無げにそう返されたら今度こそ何も言えない。
センカは寧ろ幸せそうに言うのだ。


「愛とかそういうのって、まぁ友情とかでも、種族なんて関係無いと思わないか?」

「………」

「好きならそれで良いじゃないか。誰かに迷惑掛ける訳じゃないし。
 種族なんて、境界線なんて関係無い。そもそもそんな風に線引きする方が変だ」


バドは、ぼんやりとセンカを眺めていた。
  
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