夢巡り

□ドラゴンキラーの休日 〜奈落の娯楽〜
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どたばたどたばた

(えらく騒がしいな)

いつものように奈落の入り口で仁王立ちしながら風璃を待つラルク。よほど暇なのか、それとも厄介もの払いされたのか。
それは彼の名誉の為に言わないでおくとして、今日はなんだか地下、つまり奈落が騒がしかった。


「わーい、いっちばーん!」
「ム?」

墓石の下から死者が蘇るが如くはいだして来たのは待ち人風璃。
なぜか晴々とした表情をしている。

「お前、何をしているのだ?」

対する此方はうんざり顔。やはり厄介もの払(略)。

「え?奈落一周マラソン大会」
「ずいぶん暇人だなオイ」

爽やかな汗をふきふき、風璃はどこからか取り出した牛乳を腰に手を当てて飲み始めた。

「…ちょっと待て。大会ってことはお前だけじゃなく…」
「うん。参加者はね、シャドールとオールボンとティアマットと、」
「賢人暇なのか。ティアマット何やってるんだ」
「やる気満々だったよ。準備運動で腰痛めてたりしたし」
「張り切り過ぎだ」

なにやらごちゃごちゃ話している内に、ぞろぞろと還ってきた。
  
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