鏡映し
□あの日は晴れていた
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私のお師匠様はとても素敵な方です。出会いは突飛なもので、到底言えるようなものじゃないけど、センカさんは私にとってはお兄さんのような存在でもあります。
「じゃ、言ってくるよ。留守番よろしくな」
にっこり笑って、撫でてくれるあったかい手が好き。
センカさんはいろんな土地へ行って、依頼を受けて、解決する。いわば行く先のない旅人といったところでしょうか。センカさんの拠点は、私たち双子のお世話になっている、この小さいけれど暖かな家。
昔から、家事とか、弟の世話ばかりしていて、両親もいない私にとって、センカさんは頼れる大きな存在です。