dreams…

□感情的な狼
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憂鬱に落ちる雨を眺めて、大きく溜息を吐き出す。




ワンルームにピピ、と無機質な携帯音がやけに大きく響く。

荒々しくカーテンを閉めると、ククッと笑いを漏らしながら彼は言った。


「あと20分もすれば来るってよ。」


今日は随分と機嫌がわりぃみたいだからなぁ、兄貴。
気をつけろよ、

去り際に残したそのウォッカの言葉には悪意しかないように思えた。














ちょうどウォッカの告げた時間、玄関のドアノブに手が掛けられる。
ドアの開く音に腹を括ったつもりでいた。


もう見慣れてしまった真っ黒な服に身を包み、表情を変えずにこちらに視線を寄せる。


不意にぐいと腕を引かれ、唇に噛み付かれた。
滲み出る血と唾液にぬるぬりと舌を絡める。
ずきずきと痛む傷口をゆっくり舐めながら、また、噛む。






苛立った感情が支配する。
ジンの背中にある爪痕、今日は一段と酷くなりそうに思った。





衣服を剥がれる中、ゆっくりジンの身体を抱き寄せた。




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