忍たま乱太郎

□また逢う日まで
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「仙蔵、ここにいたのか」

呼ばれて振り返ると、部屋の戸口に潮江文次郎が立っていた。彼は長くこの部屋を分かち合ってきた、同室の同級生だ。

「部屋の整理か」

「…あぁ」

そう返事を返すと、文次郎は苦笑いして近づいてくる。それからぐるりと部屋を見回した。

「広くなるな、お前がいなくなったら」

彼はぽつりとそう言った。私は何も言わず、ほうきを隅に立て掛けた。

「そうだな」
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