忍たま乱太郎
□困ったひと
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せっかく腕のキズが治りかけて、ようやく包帯を取れると思ったら、組頭はまたそこにキズを作ってきた。
結局新しい包帯を巻いて、いつになってもほどけないまま。
体中(顔だって)包帯ぐるぐる巻きの組頭は、正直ちょっと怖い。オレだって、ちょっとびびったくらいだし。
この姿で忍術学園に臆面もなく行くんだから、生徒たちもたまったものじゃないだろう。
「まったく…困った上司だ」
そんなひとり言を言うと、組頭は少し笑った。オレは知ってるんだ。包帯で隠れているけど、ほんとは整った顔の組頭。笑えば、そりゃかっこいい。
彼は懐から薬ビンを取り出した。