ふと、剛の横顔を見て試しに聞いてみる事にした。
「剛さ‥‥もしかして緊張してる?」
「‥‥ハァ!? 何でだよ!?」
「今、間があった」
「‥‥‥‥」
「いつもの剛なら、すかさず突っ込むでしょ」
自分から朝早くに待ち合わせて殆ど寝てないって言ってたし、簡単な道間違えるし。
これって‥‥
「うるせー」
「今、何も言ってない。タイミングも間違い」
「可愛くねー」
「可愛くない私を誘ったのは剛でしょ」
突っ込みを入れると、剛は黙ってしまった。
ここで笑ったら、剛機嫌悪くなるかな?
笑うのをひたすら堪えて
「時間はタップリあるし、ゆっくり行けばいっか」
「そうそう。急がば回れって言うだろ」
「上手い言い訳」
「‥‥可愛くねー」
「うっさい、バーカ」
「あぁ!?」
いつものノリで
前までと変わらない私達で
車を走らせる。
「いざ! 鎌倉」
「横浜でしょ!? あんた、どこ行くつもりなの!?」
剛の可愛い一面を
伺いながら─────‥‥
Next.