Sweet☆Motion

□第21話
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「だから‥‥全て壊して嫌いになれば、楽になるのかなって思った‥‥」

「‥‥‥‥」





雅ちゃんは、真っ直ぐ私を見つめている。





「想いが届かないなら、壊れてっちゃえばいいって思った。だから剛くんに言ったの。“雅ちゃんは快くんに心開いてる”って。快くんも健ちゃんも居る前で。‥‥それで剛くんが雅ちゃんを諦めてくれるかなって、浅はかな考えがあったんだよ。陰でコソコソそんな事思いながら、勝手に雅ちゃんの気持ち告げてたんだよ」





自分の心が醜くて、悔しくて、苦しくて、涙が溢れてくる。





「なのに‥‥皆気づかないフリして、フォローしてくれたり‥‥。自分が益々汚くなった気がした」





これ以上‥‥





「皆に会いたくなくて、逃げる様にここに来たんだよ。皆からも、自分からも、私は逃げ出したんだよ‥‥。会いたくなかった‥‥。もう会う資格なんて‥‥ないって思ってた‥‥」





どうしても、汚い気持ちは自分に向かうものだから。

これ以上、自分を嫌いになりたくなかった。

どう頑張っても、どんなに周りを傷つけても、皆の事嫌いになんてなれないから‥‥。





「私は笑って壊そうとしてたの。‥‥会えないよ‥‥」





私の話を聞いて、雅ちゃんは微笑んだ。










私の醜い部分を知って?

気づいて?





私は自分の心を

救ってあげたかった─────‥‥





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