Sweet☆Motion
□第21話
4ページ/4ページ
「だから‥‥全て壊して嫌いになれば、楽になるのかなって思った‥‥」
「‥‥‥‥」
雅ちゃんは、真っ直ぐ私を見つめている。
「想いが届かないなら、壊れてっちゃえばいいって思った。だから剛くんに言ったの。“雅ちゃんは快くんに心開いてる”って。快くんも健ちゃんも居る前で。‥‥それで剛くんが雅ちゃんを諦めてくれるかなって、浅はかな考えがあったんだよ。陰でコソコソそんな事思いながら、勝手に雅ちゃんの気持ち告げてたんだよ」
自分の心が醜くて、悔しくて、苦しくて、涙が溢れてくる。
「なのに‥‥皆気づかないフリして、フォローしてくれたり‥‥。自分が益々汚くなった気がした」
これ以上‥‥
「皆に会いたくなくて、逃げる様にここに来たんだよ。皆からも、自分からも、私は逃げ出したんだよ‥‥。会いたくなかった‥‥。もう会う資格なんて‥‥ないって思ってた‥‥」
どうしても、汚い気持ちは自分に向かうものだから。
これ以上、自分を嫌いになりたくなかった。
どう頑張っても、どんなに周りを傷つけても、皆の事嫌いになんてなれないから‥‥。
「私は笑って壊そうとしてたの。‥‥会えないよ‥‥」
私の話を聞いて、雅ちゃんは微笑んだ。
私の醜い部分を知って?
気づいて?
私は自分の心を
救ってあげたかった─────‥‥
Next.