Sweet☆Motion
□第17話
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キッパリと言うと、准くんは考え込んだのか黙ってしまった。
だって、こんな私もう誰の傍にも居られない‥‥。
『俺は、何もしてあげられない?』
准くんが一言囁いた。
「充分‥‥優しくして貰ったよ」
『彩ちゃんは‥‥誰も選ばないつもり? 切り捨てようとしてない?』
貴方は、ちょっとした相手の言動を良く理解してくれるよね。
私は、そんなの気づこうともしなかったよ?
自分の気持ちが大切で。
貴方の優しさに寄りかからないのは、私なりの精一杯の誠意のつもりだよ?
この思いは傲慢なのかな?
「私は‥‥無理だよ」
言葉と共に涙が零れた。
また泣き出してしまった事を気づかれないように、必死で声を殺す。
『俺の気持ち、言葉に表す隙も与えてくれないんやね』
「ごめんね。嫌いになってくれていいから‥‥」
『想いが届かなくっても、嫌いになったりせーへんよ。偽善かもしれへんけど、彩ちゃんが‥‥笑顔でいられるなら、俺は別にどう扱われてもええって思ってるよ』
分かってる。准くんの気持ち、ちゃんと伝わってるよ。
でも、こんな私止めた方がいい。
「准くん‥‥ありがとう‥‥」
自分を知れば知る程、消えたくなる感覚に襲われながら准くんに一言告げた。
枯れない涙が
もう疲れたと
囁いている─────‥‥
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