Sweet☆Motion

□第14話
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「彩‥‥」





勿論返事は返ってこない。きっと、頭の中はぐちゃぐちゃなんだろう。

こんなにも泣き叫んでいるのは辛いから? 苦しいから?





「彩‥‥、服汚れるよ?」





彩は頭を横に振るだけ。

“俺が見るから”なんて言っても何も出来ないのは目に見えてる。

それでも、誰よりも彩の傍にいたいと思った。





「‥‥彩‥‥」





動く事も、泣き止む事も出来ない彩を俺はそっと抱き寄せた。

彩の小さな体が震えてる。


泣いてもいいんだよ。でも‥‥こんな泣き方余りにも辛過ぎるよ。

彩が我慢してた事知ってたよ。それでも、俺の前で涙を見せてくれたよね?

でも今は、君が壊れてしまいそうで、恐怖すら感じるよ。


君の震える手が微かに俺の袖を掴む。





「‥‥ウッ‥ウッ‥‥健ちゃん‥‥」





大丈夫だよ。

俺は傍にいるよ。

どんな事があっても。


せめて、君の震える心を止められたら‥‥



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