「准くん‥‥」
じゃあ、どうすればいいの?
見たでしょ? 今日の健ちゃん、アレは絶対わざとだよ? 快くんに絡んできた時の健ちゃん、アレは酔っ払ったフリしてただけだったよ?
あんな風にさせてしまったのは、私でしょ?
雅ちゃん、泣きそうな顔してた。私がそんな顔をさせてしまった。私が‥‥。
「どういう状況か詳しくは分かってないかもしれんけど、彩ちゃんがそこまで泣きそうな顔する程悩む事ないと思うで?」
「どうして‥‥? どうして准くんがそんな事言えるの!?」
私の事を考えて言ってくれてるのは十分過ぎる程理解出来るのに、准くんを責めるような形で言ってしまった。
私‥‥本当に最低だ。
准くんは一呼吸置いてから
「‥‥健くんの気持ち、分かるから」
そう、一言だけ言った。
本当に自分が醜く過ぎて、准くんの言葉が痛過ぎて
もう、言葉なんて出てこなかった。
満たされない心をずっと抱えていると
人の心は醜さだけが育つのかな?
それが本性なのかな?
そんなの嫌だよ─────‥‥
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