《昌 side》


何かさ、やっぱお前の存在気になるんだよな。

今日だって明らかに電話の声おかしいのに、自分じゃ分かってねーし。

ほっとけないんだよ。





「ちょっと‥‥話し相手になってよ」





なんて、可愛らしい事言ったりしてさ。

でもよ、お前もそろそろ気づき始めていい頃だと思うぜ？

確かに今の状況で気づいたとしても、悩みは多くなるだけかも知んねーけど。

皆それなりに真剣だと思うんだ。

勿論、俺だって。

ズルイ考えも浮かんでくるけど、お前には通じないと思うから。

だから





「雅の気持ちは、どこにあるの？」





周りの気持ちに気づく前に自分の気持ちが先だろ？

そこからどうしたいか悩むなら幾らでも聞いてやるよ。

複雑な表情を浮かべるお前見てるとこっちが辛くなるけど、俺達が前に進む為にはきっと必要な事だと思うから

そう信じて、お前に託すから、考えて？





「私‥‥」





今にも泣いてしまいそうな雅を見て、俺の気持ちが挫けるよ(笑)。





「熱あるし今はゆっくり休んで、少しずつ考えてみな？」

「‥う‥‥ん‥‥」

「話はいつでも聞くから。体調良くなったらな」

「‥‥うん」





どんな事でも受け止めてみせるから

お前も

心開いて