Sweet☆Motion
□第6話
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「何か話あんのか?」
私の顔を覗き込んで昌が言う。
「ここんとこ、ずっと考えてる事があって‥‥」
「うん?」
「昌や快彦に鈍感だって言われた事」
「あー。井ノ原にも言われたの?」
「言われた。笑いながら」
「だよなぁ(笑)。自分の体調にも気づかない位だしな」
「昌、やっぱあんた、バカにしてるんでしょ!?」
私の反応に笑ってる昌は、どう見ても私をバカにしてるんだろう。
「剛が‥‥」
「剛?」
剛の名前を出すと、昌が反応した。
「剛がこの前、突然家に来て‥‥」
昌は急に真剣な表情になり私の話を聞く。
「私に会いたいから会いに来たって‥‥言われた」
言葉に出すとより一層自分の中で何かがざわめく。昌が何も言ってくれないから不安が募る。
気づいてしまったら、何かが壊れてしまいそうな‥‥そんな思いにも駆られていたが、もう1人で悩むのには限界だった。
「昌や快彦が言った“鈍感”って、もしかして‥‥剛の事?」
「‥‥他にも色々だよ。雅はさ‥‥」
昌が話し始めた事でどこか安心する。でも、否定の言葉が出なかった事に胸が痛む。
「雅の気持ちはどこにあるの?」
私の気持ち‥‥? 私は‥‥
さぁ、そろそろ
恋という名の嵐が上陸する─────‥‥
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