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うだるような暑さの昼下がり。
アスファルトから照り返す熱が俺の体力を根こそぎ奪い取っていく。

クールビズと言っても、暑いもんは暑い。
脳内は、電車内で待っているだろうクーラーの涼しさを思って溢れかえっていた。


「あのぅ、スイマセン…っ!」


そんな俺の視界に、大学生らしき青年の姿が入ってきた。

暑さから逃げたいがために早歩きになっている俺の歩調に合わせてワタワタと付いてくる。

ゴホゴホと噎せながらも愛煙家の横を陣取る奴がいるとは珍しい。


少しだけ、興味が湧いた。


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