TALES OF…short story
□素直じゃない君
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「おっさん、脱ぎなさい」
リタは突然レイヴンに言い出した。
ブッ!?とレイヴンは噴出し変な汗を流している。
別にイヤらしい意味はまったく含まれてはいないのだが…
レイヴンは顔を赤らめたのか真っ青にさせたのかよくわからない顔をした。
「えっ?リタっち?冗談でしょ?」
「冗談もクソもないわよ」
本気で脱がしにかかるリタ。
「ちょ、えっ、大胆だな…リタっちは」
「おっさんこそ冗談はいいから脱ぎなさい」
リタが一歩近づく度に、レイヴンは五歩下がった。
リタの顔はいたって本気でレイヴンは頬をポリポリかいた。
「いやぁ、リタっちって積極的なのね。でも、おっさんとはそういう関係じゃないっしょ?
いや、おっさんはいつでも大歓迎だけどさ」
レイヴンが今度はカモーンと両手を広げると今度はリタが顔を真っ赤にした。
「ちょっ、何勘違いしてんのよ!?」
「なーんだ。おっさん残念」
本気で肩を落とすレイヴンにリタはどんどん顔を真っ赤に染める。
「私が言ってるのはおっさんの左胸の魔導器よ!」
ビシッとリタはレイヴンの左胸を指差した。
その先には、レイヴンの心臓の代わりになっている魔導器が埋め込まれている。
するとレイヴンはあぁと頷き右手で押さえた。