竜の魔法
□No.447
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『日本特異能力保有者特別指導センター』
本島から数q離れた孤島にある、能力者の教育施設。
もっとも、それは俗に言う"表の顔"というもので、実際は孤児となった能力者を使った実験施設でしかない。
物心ついたときには、私は既にそこにいた。
私のチカラは施設で一番強かったから、たぶん両親の手に負えなかったのだろう。
そうでなかったなら、能力者への偏見を持っていたか、お金欲しさに差し出したかのどちらかだ。
何にしろ、生まれてすぐ捨てられたのだ、私は。
だから、私に名前なんてない。
あるのは、左手の甲に付けられた『.447』と言う番号だけ。