等身大の僕ら
□春がくれば花が咲く
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「それは災難な…」
「うんうん、祐希も災難。
オレらも災難…」
そう話している二人のBGMは
祐希のオエェェェ…
テンション低くなるわけです
「祐希くん、女性特有の化粧や香水の匂いに酔っちゃうんですよね…」
少女を追いかけた祐希がたどり着いたのは…3年の教室
絶賛女子着替え中
「祐希もガキよのぅ」
「琥穏が言わないの」
「つか琥穏なんでお前ここにいるんだ?」
「え、ダメ?」
「オレは知らん」
じゃあ、聞くなよぅ
ちょっと混乱している琥穏
「まあ、そのうち納まるんじゃないですか」
「被害受けてないからって、淡々と言わないで悠太」
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「しゅーん!!ご飯食べよぉ!!」
「ハイっ琥穏くん!!」
「春を狙ってないかどうかこのオレが見張っててやる!!」
弁当箱片手にSPの真似をしながら春の周りをうろつく琥穏
「あっ!!琥穏くん!天気がいいので中庭通って行きません?」
「いいねー、そうと決まればさっそく…」
屋上へ向かうのに天気がいいからと、中庭を通る二人
「それでなー春、オレなー…」
バッシャーン
水が琥穏直撃
「……琥穏くん?へ、平気ですか?」
「春…アレ何これ冷たい」
春がまさかと思って上を見るとバケツを持っている少女の姿
「え、少女?まさかの?マジかよぉ」
う〜、まだ春だぜー?ちょっと寒い…
琥穏の呟きと、春の焦り声がかすかに聞こえる中庭