等身大の僕ら

□チューリップの咲いた日
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ギラ ギラと目を光らせる少女


あの子…?


一瞬にして犯人が分かった瞬間だった


春に至っては にらまれてる…!!とショックを受け


琥穏は 女の子だったんだ
と驚き


祐希はまだマンガを読んでいる


「春…ドンマイ!」


「琥穏くん…」






さて 時間が過ぎるも早いこと

時刻はすっかり昼休み


春と琥穏は図書室に来ております


「(これ読んでみたかったんですよね)琥穏くんココ座りましょ?」


と琥穏に声を掛け、座ろうとした瞬間…


例の少女に椅子を引かれ

どてーん!

と豪快に尻もちをついた


「春ー、本見つかっ…て
大丈夫かぁー!?

琥穏も自分も読みたい本を見つけ、春の元へ駆け寄ったら

「いったぁ」

おしりが…とおしりをさすりながら
立ち上がろうとしている春と


「あっ ちょっと」

の春の制止も聞かず、走り去ってゆく少女

がいた


「大丈夫か?春」


何とか…と言いながら立ちあがり
机に手を置く


春が読みたがってた本の代わりに…


きゃーっっ


エロ本が…


「春?」

と春と琥穏と一緒に図書室に来ていたのだろう
悠太が駆け寄る


そして悠太は見た

机に置いてあるエロ本を…


「ちっちがうんですっ
 これはボクのじゃなくてっっ」

悠太に見られてることに気づき
真っ赤になりながら必死に弁解する春


見ちゃダメですーっっ

遂には悠太の目を自らの手で隠す春

しかしその手も顔同様真っ赤


「ほー、あの子この本どっから持って来たんだ?」


手は二つしかありません

パラパラと本をめくる琥穏


琥穏くーん!!??


図書室じゅうに春の声が
響き渡ったその日の昼休み
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