等身大の僕ら
□チューリップの咲いた日
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たったったったったった
相変わらず廊下を走り続けている少女
ちょっ・・・・あのっ・・・・ちょっと・・・とっ・・
後ろから奇妙な音のような声が聞こえてくる
不思議に思った少女が振り向くと追いかけてくる春と琥穏がいた
少女が振り向くと同時に、琥穏が
サッと少女を追い越し、前に立った。
ッキ 前に琥穏がいるので、春のほうを向き睨む
しかし、春がした行動は少女には予想もできないことだった。
「えっと…これ やっぱり貼っといた方がいいですから」
春はそう言ってバンソコを渡す
少女は呆気にとられたまま
「おし!!バンソコ渡したコトだし、もう要たちも待ってるだろうから帰りますか!」
「あっ、ハイ!(ああっ今のでさらにカロリーを…っ」
「春、大丈夫かぁー?」
結局、バンソコをもらい俯いている少女の前から消え去った
お昼時、誰もいない屋上の階段に少女がいた
名は佐藤 茉咲
今屋上で弁当を食べている春にバンソコを渡された少女だ
屋上に続く扉をかすかに開ける
そこには仲間と楽しそうに笑う春の姿があった
茉咲はそれを見た途端、春に興味を抱いた…のかもしれない