黒子のバスケ

□第2Q
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思えば中学の頃からライバルはゴロゴロいた。

遡ればもっと前からだろうが本格的にヤバいと感じ始めたのはやっぱり帝光中学時代だ。


金髪ワンコ系モデルや野性系巨乳バカ、お菓子大好きゆる系妖精、
人畜無害と思いきや実は腹黒系影男、そして最も私が危惧していた人物、生ける二次元厨二系独裁者。


同じ中学にこれほどの強敵がいたとは信じられない否、信じたくない事実だった。
同じバスケ部マネージャーのさつきちゃんは腹黒影男にぞっこんだったし可愛かったから除外していた。



三年間、真ちゃんの貞操を死守しながら毎日を過ごしそして無事に卒業し真ちゃんに付いていくように秀徳高校へと入学した。


偏差値の高かった秀徳に入るまでの道のりはそれは厳しいものだった。
比較的頭の良くない私は毎晩勉強漬けの日々で、真ちゃんと同じ高校に通ってランデブーする為に私は耐え抜いた。


優しい真ちゃんはたまに勉強を見てくれて、受験日当日は最後の手段として湯島天神の鉛筆で作ったコロコロ鉛筆を
「人事を尽くしてもダメな時に使うのだよ」と言って手渡してくれた。



その結果私は見事、真ちゃんと同じ秀徳高校に合格する事ができたのだ。
モチロン、真ちゃんに貰ったコロコロ鉛筆を存分に使いきった。そりゃもう全快に。


そのお陰で全教科満点という前代未聞の事態が起こりカンニングしたのでは、とあらぬ疑いをかけられ持ち物チェックの他に
身体チェックまでされるはめとなった。


この時、コロコロ鉛筆も見られたがまさかそれのお陰で満点を取ったと試験監督も思わなかったようであっさりとスルーされた。


結局他にやましいものが見つからなく私は晴れて解放された。

当たり前だ。私が最後まで頼ったのは真ちゃんに貰ったコロコロ鉛筆と制服の内側に縫い付けて隠し持っていた真ちゃんの写真が
あったから頑張れたもの。隠し撮りだけど。



その後、コロコロ鉛筆を全快に使った事と、試験監督に呼び出しをくらった事が真ちゃんにバレてこっぴどく説教されたのだった。




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