黒子のバスケ
□第1Q
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早朝五時半、緑間宅にて。
「真ちゃーん、朝ですよー」
寝起きドッキリ宜しく幼馴染みの布団に忍び込みとなりを陣取る。
真ちゃんが起きないように静かに話しかけて鼻息が荒くなるのを堪える。
ナイトキャップを被って寝ている姿がなんとも可愛らしい。
あー今日も綺麗だなあ、睫毛長いなあ、良い匂いだなあ、
チューしたいなあ、できることならそれ以上のコトもしたいなあ。
なーんて毎日同じ事を考えつつ、幼馴染みの寝顔を視姦する。
「毎度毎度何をしているのだよ」
「あ、起きた?おはよう真ちゃん。もちろん朝の挨拶なのだよ」
「おはよう…そうではなく、何故いつもお前はいちいち俺の布団に入っているのだと聞いているのだよ。
それと真似をするな。」
「やだなー、そんな水くさい事をー。真ちゃんと私は許嫁みたいなもんでしょー。前はよく一緒に寝てたじゃーん。」
「俺とお前はただの幼馴染みだ。それにそれは幼少の頃の話だろう。今はお互い高校生なのだよ。
いい加減もっと恥じらいを持つのだよ。」
「照れんなってー。………え、何それとも私の事をそういう目で見てくれてるのっ!?そうと決まれば話は早い!
祝言の準備を、あ…ッ!
いっその事このまま既成事実作って、痛い!!なんで叩くのー!?」
「うるさいのだよ!お前には付き合っておれん!早く自分の家に帰って二度寝して遅刻でもすればいいのだよ!」
ばたんっと勢いよく自室から出て行き階段を降りて行った。
これから真ちゃんは日課のジョギングをする為、顔を洗いに行ったのだろう。
毎日こんな早く起きてよくやりますなー。おじいちゃんみたいだなー。
真ちゃんが出て行った扉を見ながら、真ちゃんの温もりが残る布団を被りなおし目を瞑った。