Novel2

□増加(笑)
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ジェイドは朝は結構早く起きる。
洗面所で顔を洗い勝手に持ち込んだ私物の歯磨きで歯を磨いてからこれまた勝手に持ち込んだトースターでパンを焼く。
焼いている間にサイフォンでコーヒーを作る。

今の時間は6時である。
誰も学校へは来ていない。
業務机でパンを食べながら学校の予定表を見る。
あぁ、今日は健康診断だな…と他人事の様に思っていた。
今寝ているスパーダは確か高等部二年だったはず…と考えを巡らせながら配布されているプリントを見て取り敢えず時間は確認してやる。

ゆっくり朝食を取り時間を見るとすでに30分経過していた。
取り敢えずバスローブからカッターとズボンに着替え白衣を羽織る。

もちろんジェイドは余裕しゃくしゃくの状態で起きる為まだ時間はある。
そしてジェイドはベットへ向かい昨日読みかけていた本を取り読み始める。

集中していたため一時間はあっという間に過ぎた。
七時半…警備員や技術さんだともう登校し始める時間である。
ということはもう出て大丈夫なはずだ。
今日は忙しいはずであるからジェイドは財布と保健室の鍵を持って外へでた。

春先でも山奥であるためか肌寒い。
15分程かけて山を下り少し歩くと24時間営業のスーパーがある(ちなみに黄色い看板)
そこで生活必需品を買う。
全て買い終わって腕時計を見ると8時前5分であった。
予定通りといわんばかりにまた降りて来た山を上る。

保健室へ帰った頃には8時20分になっていた。
生徒がぞろぞろ登校してくるぐらいの時間だ。

ジェイドはパンをトースターに入れ買ってきた物を冷蔵庫に入れて行く。

「ふむ…そろそろでしょうかねぇ……起きてくださいよ〜?今日健康診断ですから」
ジェイドはスパーダを揺すって起こす。
「え…なんて?」
「ですから健康診断と申したのですが…」
私は貴方の親ではありませんよとでも言いたげな表情で焼き上がったパンを取り出しジャムを塗りスパーダに手渡す。
「飲み物は自分で入れてくださいね」

スパーダが全て準備が整ったのは9時前10分。
確か健康診断は9時からのはずだ。

「さっさと教室へ行きなさい。健康診断9時からですよ」
「よく知ってんな」
「一応保健医としての仕事はきちんとこなしていますからね。さて本当に行かなければ遅刻ついちゃいますよ?」
「あぁ…」
スパーダは不良ではあるがジェイドのおかげで無遅刻無欠席を誇っている。

ジェイドは何故かスパーダの洗濯物を洗濯機で洗いカーテンの棒の所で乾す。
ちなみに何故私がこんな事をしなければならないのでしょうか…と毎回思っていた。



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