フリリク作品集

□7組の休み時間
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「お前また髪の毛構ってるのか」



「あ、花井」


とある休み時間


まだまだ授業の開始には時間があるため部活の伝言ついでに水谷と話を始める花井



会話にあったように今水谷は髪の毛を捻りながらセットしている最中で



坊主頭の自分には無縁な行為に熱心な水谷を見ていると感心してしまうのだ



「花井は坊主だから楽そうだよね〜」


「ん?まあ楽っちゃ楽だけど…」



水谷から振られた話題


確かに洗うのも乾かすのも楽、だけどこれはこれで悩みがあったりする



「オレなんか見事に私服と合わないなんてしょっちゅうだぞ」



花井のように坊主だと私服どころか制服でも似合うものが限られてくるらしく



「中学はまだ学ランだったからよかったものの一方間違うと戦後の学生だしな」


「ああ、そーゆー悩みね」



その点水谷のような髪なら学ランでもブレザーでも似合うから羨ましかったりもするみたいだ



「でもさオレなんか髪の毛でごまかしてるけど花井みたいに頭の形キレイじゃないもん」



「頭…?」


今まで褒められた事なんてない部分を突っ込まれて頭にハテナが浮かぶ花井


「そーだよお!!

巣山もだけど後ろとかデコボコしてないし良い形だって

絶壁頭とかで坊主だと結構目立ったりするしさあ」



オレ結構頭コブあるんだよ〜と苦笑いしてる水谷


「頭の形を褒められたのなんて初めてだよ」



「あ、そうなの?」




そうか、そんな見方もあるのか





でも今まで自分じゃ思い付かなかったような視点を教えてくれた彼には感謝だ

(調子に乗りそうだから口では言わないが)
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