02/05の日記

01:28
小ネタ「雪、カイロ、好き」
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「ジュンスー!雪だ!」


「うそ!いっぱい降ってる?」



リビングで、コントローラーと一緒に体ごとアグレッシブに動きながら敵をかわしていたジュンスに声をかけると

しっかりセーブするのは忘れずに、コントローラーを置いて窓際まで走り寄ってきた



「僕、いくつになっても雪ってワクワクしちゃう」


「ま、部屋の中だと寒さ感じないからねー」


「ナンだよ、嬉しくないの?」


「買い物行く身にはちょっとね…」



しゃべると、ガラスがほわっと白く曇る

それくらい窓に近づいて、ふたりで雪に見とれていた



あったかい部屋から見る雪は、本当は冷たいくせに、心を暖めてくれるような美しさがある



「…僕も一緒に行こうかな、買い物」


「お、なんで?そんなに雪好きなの?」



窓の外から目を移して、ジュンスの方を見ると

ジーパンのおしりのポケットに両手を突っ込んで、横目でこっちを見ていた



「寒いって…いうから…。手つないで暖かくして行けばいーかなー…って」



最後の方なんか、ごもごもしてよく聞こえなかったけど、気遣ってくれたのが嬉しくてつい頬がゆるむ



「自分で言ったくせに恥ずかしがらないでよ」


「…っさ、準備してっ!鍋がいいな、寒いから」


「辛ければもっとあったまるよ〜?ジュンスの大好きな激辛」


「すすす…っ、少しでも、あったまるよ!カプサイシン炸裂しちゃうからっ!」



コートを着込み、マフラーを巻きつけながら焦ったようにカプサイシンの偉大さを語るジュンス。

…かわいい。



「さ、行こ」


「ん。待って」



玄関のドアの前でジュンスが差し出す手を握って、鏡で前髪を直す


それを、じっと見つめるジュンス。

…かわいい。



薄くパウダーシュガーをかぶったみたいな道に出ると、すっと車道側に回ってくれて

繋いだ左手をジュンスのコートのポケットにずぼっと突っ込む



「うー…さぁむいな…。あったかい?カイロいらないよねぇ、コレ」


「ん〜、これぞエコ。…すごいね…積もるかなぁ。明日も寒いのかしら」


「明日も寒かったら、明日も一緒に来てあげる」


「本当に?約束ね。」



それだったら、明日も寒くていい

明後日も、その次も、寒い日が続いて欲しい



「あー、でも明日の買い物は朝のうちだ。午後からね、ユチョンと映画見るの。ワンピース」


「…。」



わーお。

私がまったりと浸ってるというのにジュンスときたら…。

…ワンピース!



でもそんなジュンスが、やっぱりかわいい。



微妙に現実的な、それでも私に幸せな未来を約束してくれるジュンスの右ポケットは

明日も、明後日も

ずっとずっと、私のカイロ。



「ジュンス、好き」


「いきなり…っ。…僕も」


「僕も…何?続き、ちゃんと言ってよー」


「僕も…好、き…!」



耳元に、暖かい息と「好き」。


これ以上の幸せって…きっと、ないに違いない。



fin


***

ナンダコレー(笑)


また思いつきです。


ぷち予告ですが、
ユノの超短編、もうちょっとでアップします。

はぴば企画はそれでご勘弁を…!m(_ _)m



☆コメント☆
[舞] 02-06 23:47 削除
雪の日のお話しっていいじゃないですか(^O^)
私はそういうの好きですよ!

わかりました!ユノの短編を読みにまた来ます。

[ひかり] 02-07 00:12 削除
思いつき?で、こんなに素敵な作品が書けるなんて、
ホント凄いです!!

ジュンス、本当に可愛いですね!


雪の寒い日、私も暖かくなりたい…

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