Prince of Cats and dogs
□学校見学
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(美月side)
ある日の朝…
仁王「なぁ美月、立海の生徒は本当に皆俺達を覚えとらんの??」
美月「へ??…うん、誰も覚えてないみたいよ。」
トーストにかじりついていると、マサが唐突に質問してきた。
何だろ、今更。
仁王「じゃあ、俺ら学校に遊びに行っても平気じゃろ??」
美月「平気じゃないよ、つか遊びに来る場所じゃないし。」
何言ってんだこいつは。
丸井「俺も行きてぇ!!だって美月居ない間暇だしよ…」
美月「ダーメ。第一どんな理由で来るのよ;」
赤也「幼なじみが転校する学校を見学に…」
美月「そんなの信じる奴がいるか!!」
丸井「大丈夫だ、説得してやるよ…ジャッカルが。」
ジャ「俺かよ!!;」
柳生「君達、美月さんを困らせてはいけませんよ。」
美月「ヤギュ〜!!助けて!!こいつらどうにかして!!;」
よかった!!私の味方が来た!!;
私はソファーで新聞を読んでいたヤギュに抱きついた。
柳生「な、何をしてるんですか!!///」
美月「ヤギュ!!あいつら学校に来そうになったら引き止めてね!!;」
柳生「わ、わかりましたから!!離れてください!!///」
仁王「美月!!早く離れんしゃい!!」
マサに引き剥がされ、私は渋々学校に行く準備を始めた。
…ヤギュの初々しい反応で遊ぶのが好きなのに←
美月「絶対に来ちゃダメだからね!!それに私が男5人と暮らしてるだなんて知られたら…卒業まで変な目で見られるじゃない。」
柳生「そうです。君達、大人しく留守番したまえ。」
赤也「へいへい。」
うぅ…不安だ…
嫌な予感がする…(泣)
美月「いい??絶対にダメだからね!?絶対だよ!?」
仁王「わーかったわかった。さ、学校行って来んしゃい。」
丸井「いってらっしゃ〜い♪」
美月「…いってきます。」
私は最後に奴ら(ヤギュ以外)を一睨みし、マンションを出た。
あいつらのせいで朝から疲れたので、学校に着くと机に突っ伏した。
健「美月、どうしたんだよ。」
美月「あ、健…ちょっとね;」
彼は葉山健。
まぁ…元カレです。
彼の浮気が原因で別れたんだけど、今はただの友達として付き合っています。
奈々「何〜??またペット達の心配??」
美月「あはは…ま、まぁね…;」
今は人数増えてまた大変なんだよー…
増えた2人は良い子なんだけど、3人は相変わらずだし…
健「何、ペット飼ってんの??」
奈々「そう!!犬のアカヤくんとブンちゃんは可愛いんだけどさ…超性格悪い猫がいるの!!マサくんだっけ??」
奈々はマサの猫パンチをまだ根にもっているみたいだ。
健「へぇ、見てみたいな。」
奈々「ダメダメ!!マサくんなんて美月にベッタリだし、健は男だから絶対に嫌われるよ!!」
確かに…家に男が上がろうもんなら、総攻撃するだろうな。
女の奈々ですら攻撃されたのに。
美月「でもあの子達可愛いとこもあるんだよ〜。マサだって奈々にいつか心を開くよ…たぶん。」
奈々「おい!!たぶんって何だ!!」
健「はいはい、授業始まるから席に戻るぞ、前田。」
私に飛びかかろうとした奈々を健は呆れながら引っ張って行った。
やっと静かになった←
そして午前の授業が終わる頃…
あ、弁当持って来るの忘れた;
まぁ食堂で食べればいいか…
弁当、もったいないなぁ…(泣)
そんな事を考えていると、クラスメイトの女子達がザワザワと騒ぎだした。
女子生徒A「ちょっと!!あの人達かっこよくない!?」
女子生徒B「かっこいい〜!!うちの生徒じゃないよね!!」
…まさか…嫌な予感…
私は窓際の席だったので、校門を見てみると…
美月「あいつら!!」
校門にはマサとアカヤとブンちゃん…
ブンちゃんに引きずられているジャッカル。
思わず勢い良く席を立つと、クラス全員と担任の視線。
担任「何だ浅田、お前の知り合いか!?」
美月「えーと、あの…お、幼なじみです!!今度引っ越して来るみたいで…学校見学したいって言ってました!!;」
言い訳が見当たらず、咄嗟に今朝のアカヤが言っていた理由を話してみた。
担任「何だ…それなら早く言えよ…案内してやれ。」
いいのかよ。
まさか信じるとは思わなかったよ。
ちょうど授業も終わったので、私はあいつらを迎えに行く為に席を立った。