Prince of Cats and dogs

□学校見学
3ページ/4ページ

(美月side)



美月「…で??」






只今屋上です。
ヤギュ以外正座して私の前に並ばせてます。






美月「絶対に来ちゃダメって言ったよね??な・ん・でここに居るのかな??(黒笑)」


丸井「い、いや…その…」


赤也「それはですね…」


美月「…」






ブンちゃんとアカヤはオドオドとしている。
ジャッカルとマサは顔を見合わせ、カバンから何かを取り出した。






美月「あ、それ…」


ジャ「弁当を届けに来たんだよ。」


仁王「これが無かったら、お前さんが困ると思ってな…」






ジャッカルとマサは申し訳なさそうにシュンとした。
卑怯だよ!!2人共可愛すぎるんですけど!!






ジャ「悪かったな…」


仁王「美月が喜んでくれると思ったんじゃが…迷惑かけてしまったナリ。」


美月「〜っ!!もう怒ってないよ〜!!ありがとう!!」






私はマサとジャッカルをギュッと抱きしめた。
…また甘やかしちゃった…
ダメだな、私…;






赤也「許してくれますか…??;」


美月「もういいよ。届け物してくれたんだもんね!!」


丸井「よかった〜!!」






アカヤとブンちゃんの頭を撫でると、2人共ホッと胸を撫で下ろした。






美月「ただし、もう来ちゃダメだからね!!」


4人「はい!!」


柳生「次こんな事があれば、私が必ずひき止めてみせます!!」


美月「うん、ヤギュありがとね。学校まで駆けつけてくれて…;」


赤也「柳生先輩も学校に来たのに、怒らないんスか!?」


美月「あんたらを迎えに来たんでしょうが。






アカヤの両頬をつねって引っ張った。
アカヤは痛い痛いと床に倒れ込む。






仁王「美月、早く弁当食べんしゃい。」


美月「マサ達は??」


柳生「私達は家で昼食をいただきましたので。」


美月「じゃあ…いただきます。」






私は床に座り自分の弁当を広げる。
ブンちゃんがキラキラした目で見つめてくるので、玉子焼きを一切れブンちゃんの口へ運んだ。






美月「はい、ブンちゃん。」


丸井「ん、うめ〜!!」


柳生「丸井君、美月さんの分が無くなりますよ。」


美月「大丈夫だよ。」


仁王「美月は少食やからのぅ…だからこんなに細いんじゃよ。」






マサは私の腰を両手で掴んできた。
セクハラだろ、これ。
私はマサの両手を払いのけ、デコピンをくらわせた。






美月「少食なのはマサには言われたくないよ…ってかマサも充分細いし。」


仁王「ん、俺の腰も掴んでいいぜよ??」


美月「お前の首を掴んで絞めてやろうか??


仁王「…プリッ。」


丸井「美月〜、ウインナーもらって良い!?」


美月「はいはい、あーん。」


丸井「うまっ!!」


赤也「それより、さっきのあいつ…絶対美月先輩に気がありますよね。」






赤也の言葉に全員が顔を上げる。






美月「健??それは無いんじゃない??もうだいぶ前に別れてるし。」


丸井「付き合ってたのかよぃ!?」


美月「え、あぁ…中二の頃にね。」


柳生「失礼な事をお聞きしますが…なぜ別れたのですか??」


美月「健の浮気。私は許せなかったから別れたの。今はただの友達。」


ジャ「美月と付き合ってて浮気かよ…何て奴だ!!」


仁王「…あいつ、まだ美月の事好いとうよ。目を見ればわかるぜよ。」


美月「え…」


柳生「そうですね…仁王君を睨みつけていた目は本気でした。」






私の事好きって…あいつが浮気したんじゃない…
もし本当にそうだとしても、健の事はそういう風に見れないし…






仁王「ま、気にしなさんな…俺が守ってやる。その為に宣戦布告したんじゃからな。」


赤也「仁王先輩ずるいっすよ〜!!おいしいとこ持っていって…;」


丸井「俺がかっこよく彼氏宣言するつもりだったのによ…」


美月「…皆ありがとね。」






皆、私を守ろうとしてくれてるんだな…
なんか嬉しいな。


私は心が暖かくなりながら、届けてくれたお弁当を食べた。
今までで一番美味しく感じたお弁当だった。





おまけ→
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ