Prince of Cats and dogs
□学校見学
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(美月side)
美月「…で??」
只今屋上です。
ヤギュ以外正座して私の前に並ばせてます。
美月「絶対に来ちゃダメって言ったよね??な・ん・でここに居るのかな??(黒笑)」
丸井「い、いや…その…」
赤也「それはですね…」
美月「…」
ブンちゃんとアカヤはオドオドとしている。
ジャッカルとマサは顔を見合わせ、カバンから何かを取り出した。
美月「あ、それ…」
ジャ「弁当を届けに来たんだよ。」
仁王「これが無かったら、お前さんが困ると思ってな…」
ジャッカルとマサは申し訳なさそうにシュンとした。
卑怯だよ!!2人共可愛すぎるんですけど!!
ジャ「悪かったな…」
仁王「美月が喜んでくれると思ったんじゃが…迷惑かけてしまったナリ。」
美月「〜っ!!もう怒ってないよ〜!!ありがとう!!」
私はマサとジャッカルをギュッと抱きしめた。
…また甘やかしちゃった…
ダメだな、私…;
赤也「許してくれますか…??;」
美月「もういいよ。届け物してくれたんだもんね!!」
丸井「よかった〜!!」
アカヤとブンちゃんの頭を撫でると、2人共ホッと胸を撫で下ろした。
美月「ただし、もう来ちゃダメだからね!!」
4人「はい!!」
柳生「次こんな事があれば、私が必ずひき止めてみせます!!」
美月「うん、ヤギュありがとね。学校まで駆けつけてくれて…;」
赤也「柳生先輩も学校に来たのに、怒らないんスか!?」
美月「あんたらを迎えに来たんでしょうが。」
アカヤの両頬をつねって引っ張った。
アカヤは痛い痛いと床に倒れ込む。
仁王「美月、早く弁当食べんしゃい。」
美月「マサ達は??」
柳生「私達は家で昼食をいただきましたので。」
美月「じゃあ…いただきます。」
私は床に座り自分の弁当を広げる。
ブンちゃんがキラキラした目で見つめてくるので、玉子焼きを一切れブンちゃんの口へ運んだ。
美月「はい、ブンちゃん。」
丸井「ん、うめ〜!!」
柳生「丸井君、美月さんの分が無くなりますよ。」
美月「大丈夫だよ。」
仁王「美月は少食やからのぅ…だからこんなに細いんじゃよ。」
マサは私の腰を両手で掴んできた。
セクハラだろ、これ。
私はマサの両手を払いのけ、デコピンをくらわせた。
美月「少食なのはマサには言われたくないよ…ってかマサも充分細いし。」
仁王「ん、俺の腰も掴んでいいぜよ??」
美月「お前の首を掴んで絞めてやろうか??」
仁王「…プリッ。」
丸井「美月〜、ウインナーもらって良い!?」
美月「はいはい、あーん。」
丸井「うまっ!!」
赤也「それより、さっきのあいつ…絶対美月先輩に気がありますよね。」
赤也の言葉に全員が顔を上げる。
美月「健??それは無いんじゃない??もうだいぶ前に別れてるし。」
丸井「付き合ってたのかよぃ!?」
美月「え、あぁ…中二の頃にね。」
柳生「失礼な事をお聞きしますが…なぜ別れたのですか??」
美月「健の浮気。私は許せなかったから別れたの。今はただの友達。」
ジャ「美月と付き合ってて浮気かよ…何て奴だ!!」
仁王「…あいつ、まだ美月の事好いとうよ。目を見ればわかるぜよ。」
美月「え…」
柳生「そうですね…仁王君を睨みつけていた目は本気でした。」
私の事好きって…あいつが浮気したんじゃない…
もし本当にそうだとしても、健の事はそういう風に見れないし…
仁王「ま、気にしなさんな…俺が守ってやる。その為に宣戦布告したんじゃからな。」
赤也「仁王先輩ずるいっすよ〜!!おいしいとこ持っていって…;」
丸井「俺がかっこよく彼氏宣言するつもりだったのによ…」
美月「…皆ありがとね。」
皆、私を守ろうとしてくれてるんだな…
なんか嬉しいな。
私は心が暖かくなりながら、届けてくれたお弁当を食べた。
今までで一番美味しく感じたお弁当だった。
おまけ→