皆様お久しぶりです、管理人の紫苑です…!
長らく不在にしていましたが、戻ってきました!
亀以上にゆっくりな変更となりますが、ちょこちょこまた変更していきたいと思います…!
とりあえず今回は拍手夢を…!
ブランクがあるので拙い文になってしまうかと思いますがよろしければお読みください…!
お相手は跡部様で!
「「おかえりなさいませ、ご主人様」」
「ああ、ただいま。」
跡部邸のメイドや執事たちが一斉に頭を下げ出迎えたのは跡部家当主、跡部景吾だ。
まだ20代後半だと言うのに跡部家を継いでしっかりと経営を成り立たせている大物だ。
私は跡部家のメイドとして働き始めて半年になる。
大分この仕事にも慣れて来たがまだまだ新人で、ベテランのメイドからいつも注意を受けてしまう事が多い。
跡部家のメイドの習わしとして、ご主人様がお帰りになった時は近くに居る者から順に玄関前に並び、挨拶をする。
そして一番手前に立ったメイドがご主人様の荷物をお預かりしてお部屋までお持ちするのだ。
運が良いのか悪いのか分からないが今日私は一番手前に立ってしまった。
この役目を果たすのは初めてだった。
「ご主人様、お荷物お持ち致します。」
「あぁ。」
景吾様から荷物を預かり、彼の斜め二歩後ろをついて歩く。
階段を上り終え、長い廊下へ差し掛かったところで景吾様に話しかけられた。
「お前、確か新入りのメイドだったな?」
「は、はい。半年前からこちらでお世話になっております。」
まさか話しかけられるとは思わず、緊張を隠しきれなかった。
しかし景吾様はそんな私の様子を気にする事も無く言葉を続けた。
「そうか…。仕事には慣れたか?」
「はい、皆様丁寧に教えてくださり、最近はあまり失敗する事もなくなりました。」
「それなら良かった。何かあったら遠慮なく言えばいい。」
「お心遣いありがとうございます。あ、こちらお荷物です。」
「ああ、ありがとう」
丁度部屋に着き荷物をお渡しするときに彼が見せた笑顔は、とても格好良かった。
学生時代も、女性から大層な人気を集めていたと先輩のメイドさんに聞いていたがきっと今もなのだろうと思った。
「メイド相手にあの笑顔は…反則ですよ…」
私の頬の色が引くまで、しばらくかかった。