トランプ遊び・・・
□運命遊び
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「・・・おい、スペード。そろそろやばいんだぞ?」
「はいはい、十分にしってますよ。」
「知ってはいるけど分かってないだろ、お前・・・」
ここは少年院の廊下だ。
僕ともう一人、僕のカウンセラー(たしか、僕を更生させるためだとか言っていた)のピトネ(愛称がピット)は、僕が入れられる予定の部屋に向かっていた。
「今回は詐欺と盗みだって?」
「詐欺なんてものじゃありませんよ。
ちょっとゆーわくしてみただけです」
「誘惑て・・・」
悪びれずに言う僕に、あきれるピット。
「でもちょっとなんかいろいろ危機をかんじましたけどね・・・」
「?何があったんだ?」
今回詐欺、というかちょっと嘘をついて取り入った女性がまぁ、ちょっとアレな性癖、というか。
「・・・つまりはショタコンだったと。」
「いやぁ、先につかまって正解でした・・・。
おや、つきましたね」
いつも入れられている部屋の前。
一見して、ここが少年院であるなんて感じられないくらいに普通の部屋だ。
で、毎回入れられている僕の名前がプレートに当たり前に書かれている。
―――つまりは、
「入れ、・・・D(デイモン)・スペード。」
「言われなくてもわかってますよ」