トランプ遊び・・・

□仲間遊び
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「俺の名前は、ジョットという。」
「はぁ。」
「この家の子供だ。」
「はぁ。」
「俺はお前を引き取った。」
「はぁ。」
「つまりお前は俺の友達一号だ。」
「・・・はい?」

大きな家の一室で、彼(どうやらジョットというらしい)と僕は向き合って座っていた。

「お前の名前は?」
「・・・・さぁ?」

あそこではDと、ドールと、デイモンと呼ばれていたが。
一番好きだった名前?
なんだろう。

「D、・・・・。」
「ディー?」
「あー・・・。デイモン?」
「でいもん?さっきはドールって言われてたけど。」
「まぁ、それでいいです。」

彼は釈然としない顔をしていた。

「そのなまえ、好きじゃないのか?」
「ええ。」
「即答っ!?」
「ええ。」

別に嘘じゃありませんしね。

「じゃ、新しい名前つけてあげるよ!」
「はい?」
「だーかーらー、お前に新しい名前をあげるっていってんの!」
「ああ、・・・そうですか。」

まぁ、何だろう・・・。
嬉しいこと?
なんだろうか?
好きじゃなかったから、別にいいけど。

「んー・・・。そうだなぁ・・・。
 なーにがいいかなー・・・。」
「なんでもいいですよ。」
「まて、口を挟むな。しこうがみだれる。」

かっこいいこといってますけどひらがなですよ。
おや、↑の文もひらがなばっかりですね。


「そうだなー。俺はトランプ好きだからー・・・。」
人の名前を自分の好きなものできめるな。
「んー。あ、ジョーカーってのは?」
「却下です。」
「何でもいいっていったくせに。」
「ババ抜きのババじゃないですか。
 かっこいいですけど。」
「ぶー・・・。」




「じゃ、スペードは?」
「あ、それでいいです。」
「安直だな。」
「ジョーカーでもよかったですけど。」
「じゃあそれでよかったじゃん!?」
「スペードの方がかっこいいです。」
僕がすまし顔でいうと、彼は一言。











「このナッポー!」
「氏ね!!」

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