骸さん、大好きです。

□暇つぶし・中編
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「獄寺君、コール何回ででた?(コソッ」
「2回です」
ちょっと声が聞こえたのが、獄寺がどなる。
『あぁ?!誰か共犯がいんのか?!』
はずれ。
ああ、そういえば共犯者いますねぇ。
あなたがたのボスですが。
それにしても、ボンゴレは何が言いたいんですか?
「・・・獄寺君の、俺への忠誠心はそんなものだったんだ・・・?」
こちらから、ボンゴレの顔は見えない。
「・・・」
『おい、骸ッ!黙ってないで何とかいえよ!』
「クフ、」
『ああ!?』
「クフフ、クハハハハッ!
 なんて滑稽な、戯言、一人遊び!
 クハハ、アナタのジュウダイメはもう黒曜ランドにはいませんよ!」
『なんだって!?』
「並盛中にいるんです!」
『なっ・・・!「どうした、獄寺?」山本、どうしたもなにも・・・!』
獄寺は簡単にだまされてくれたようで、山本にそのことを伝えている。
僕はそんなこと意にも介さず、続けた。

「僕と、マフィアと!
 ようするに鬼ごっこみたいなものです!
 仕方ないから、ハンデをあげますよ・・・!」
『おい、何言ってるんだ!?』
「僕と綱吉君は、・・・並盛を出ません」
「骸っ・・・!?」
ボンゴレが驚いた顔をする。
先ほどから僕はアドリブだけで話していた。
この、並盛から出ない、というのも自分で勝手にいっただけだ。

『お前を捕まえれば、十代目を開放するんだろうな!?』
「どうでしょうねぇ?クフフ」
嘘。
嘘、かも知れませんよ?
だってまだ、僕もボンゴレも黒曜ランドにいるし、
大体僕の望みはマフィア殲滅で、
僕がどれだけ命を吹き消していると思っているんです?

『しかたねぇ、その条件を飲んでやる!』
ボスが甘ければ部下も甘い。
・・・いや、そのボスは今ここにいるのだけれど。
「では、7日後の昼までに、僕らを捕まえてくださいね?」
『しかたねぇ、わかった。』
「クフフ、せいぜいがんばってくださいね!」
『っ、黙れ!』
ブチッ
ツー、ツー・・・・。
きったのは向こうから。
これから彼らは、嘘吐きの言葉を信じてだまされて、不毛な運動を続けることだろう。

「骸、」
「ええ、わかってますよ。
 台本道理にせずにすみません」
「・・・や、別にいいよ。」
ボンゴレは、僕が獄寺隼人に嘘を言ったこと、せっかく作った台本道理にしゃべらなかったことをせめなかった。

「な、骸。
 これからさ、二人っきりじゃん?」
「ええ、そうなりますねぇ」
「だからさ、・・・思いっきり遊ぼうよ!」
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