骸さん、大好きです。

□真っ赤な白。
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「なんでだよ・・・!」
「君に会いたかっただけです。」
「なら、なんでこんなことするんだよ!?」
「・・・なんで綱吉君は怒ってるんですか?」
「お前が、俺の大切な人を殺したからだよっ!」
「・・・・・。」
「お前、自分のしたことわかってんのかよ!」
「・・・・・すみません。」
「!?」

骸は綱吉に頭を下げた。

「綱吉君が、怒るなんて思いませんでした。」

これは骸の謝罪だったのだが、綱吉には届かない。

「なんだよそれ!?
 お前、わかってないだろ!?」

「僕は君が好きなんです。」


「でも、僕は君が好きな人を殺してしまいました。」


「綱吉君は、もっとあの人たちと居たかったんですか?」

「そうだよ!もっと一緒にいたかった!」

「それで、もう僕には会いたくない?」

「お前なんてだいっ嫌いだ!」

骸は顔を伏せて言う。

「わかりました。」


そして、綱吉に三叉槍をむける。

「君に求められているのは僕じゃないんですね。」
「お前、何する気だよ・・・!?」

「・・・・」

しばらくの沈黙。
そして骸は平然と、

「あなたを殺してさしあげます。」

「な!」

「死ねば、またあの人たちとあえますから。」

「は、はぁ!?そんな、お前・・・、どうかしてるよ!」


「さようなら、綱吉君。

 僕は、アナタのことが好きでした。」


振り下ろされる三叉槍。

あふれ出す綱吉の血液。

真っ赤。
真っ赤。

並中と一緒の色。


骸はそれを悲しそうに見つめた。


自分は必要とされていないから。

彼に必要だった人たちは自分が殺してしまったから。

だから骸は綱吉を、・・・・・。

すぐに死んでしまえば、またすぐにあえるから。

綱吉が、まだ一緒に居たかったといったから。



骸は、綱吉の亡骸を、・・・いとおしそうに一度抱きしめた。



ごめんなさい。
ごめんなさい。
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