骸さん、大好きです。
□真っ赤な白。
1ページ/4ページ
[ムク→ツナ]
赤いが故に、届かない・・・。
※グロ注意、携帯は3ページ目のスクロールに注意!
――――――――――
「ッハァ、ハァ・・・・!」
沢田綱吉は走る。
走る走る。何かから逃げようと。
夕日の差し込む並盛中学。
真っ赤に染まる並盛中学。
「どこですか?どこにいるんですか・・・?」
六道骸は走る。
走る走る。何かを探して。
赤く染まっている三叉槍を手に。
真っ赤に染まっている。
綱吉は骸から逃げようと。
骸は綱吉をさがそうと。
走る走る走る。
「ハァ、ハァッ・・・!」
「綱吉君、綱吉くんっ・・・!」
3階の図書室のなかにツナは逃げ込む。
骸はまだ、2階の応接室の中。
赤く染まっている。
1階はもう血の海だ。
2階は血でできた湿地帯。
3階はまだ犯されていない。
骸の手によって、並中の秩序は壊された。
全てが全て、純粋な気持ちから。
真っ赤にそまっているのに、真っ白な気持ち。
赤い赤い、白い感情。
赤いがために気づかれない、勘違いを起こす白。
僕のそばに居てください。
僕だけを見てください。
好きです。
好きです。
化学反応を起こして、真っ赤に染まる。
純粋で美しい白い、・・・・・「好き」
「あ、ああ、骸・・・!!」
「見つけましたよ、綱吉君・・・。」
探し物を見つけた嬉しさに、骸の顔はほころぶ。
しかしそれは、ツナにとっては恐怖の対象でしかなかった。
・・・それが自分に向けられた笑顔であっても。
「大好きです。」
「なっ・・・・!?」
予想しなかったその言葉にツナは驚く。
「そ、それならなんでこんなことするんだよっ・・・!」
「・・・?」
「お、お前、ホントは俺のこと嫌いなんだろ!?」
「そんなことありませんよ。」
「う、嘘だッ!」
骸にはわからない。
何故ツナが怒っているのか。
ツナにはわからない。
何故骸がこんなことをするのか。
「君が遠かったので。」
「は!?」
「君が、僕のそばに居なかったので、迎えにきました。」
「なんだよ、それ・・・!」
「でも、他の人が邪魔しました。」
「そこにいただけだろ?!」
「いいえ。綱吉君に会うのを、邪魔しようとしました。」
骸は続けた。
「だから殺しました。」