骸さん、大好きです。

□真っ赤な白。
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[ムク→ツナ]
赤いが故に、届かない・・・。
※グロ注意、携帯は3ページ目のスクロールに注意!



――――――――――




「ッハァ、ハァ・・・・!」

沢田綱吉は走る。

走る走る。何かから逃げようと。

夕日の差し込む並盛中学。

真っ赤に染まる並盛中学。


「どこですか?どこにいるんですか・・・?」

六道骸は走る。

走る走る。何かを探して。

赤く染まっている三叉槍を手に。

真っ赤に染まっている。


綱吉は骸から逃げようと。

骸は綱吉をさがそうと。



走る走る走る。


「ハァ、ハァッ・・・!」

「綱吉君、綱吉くんっ・・・!」


3階の図書室のなかにツナは逃げ込む。
骸はまだ、2階の応接室の中。
赤く染まっている。

1階はもう血の海だ。
2階は血でできた湿地帯。
3階はまだ犯されていない。

骸の手によって、並中の秩序は壊された。
全てが全て、純粋な気持ちから。

真っ赤にそまっているのに、真っ白な気持ち。
赤い赤い、白い感情。




赤いがために気づかれない、勘違いを起こす白。

僕のそばに居てください。
僕だけを見てください。
好きです。
好きです。

化学反応を起こして、真っ赤に染まる。
純粋で美しい白い、・・・・・「好き」





「あ、ああ、骸・・・!!」
「見つけましたよ、綱吉君・・・。」

探し物を見つけた嬉しさに、骸の顔はほころぶ。
しかしそれは、ツナにとっては恐怖の対象でしかなかった。

・・・それが自分に向けられた笑顔であっても。

「大好きです。」
「なっ・・・・!?」

予想しなかったその言葉にツナは驚く。

「そ、それならなんでこんなことするんだよっ・・・!」
「・・・?」
「お、お前、ホントは俺のこと嫌いなんだろ!?」
「そんなことありませんよ。」
「う、嘘だッ!」

骸にはわからない。
何故ツナが怒っているのか。
ツナにはわからない。
何故骸がこんなことをするのか。

「君が遠かったので。」
「は!?」
「君が、僕のそばに居なかったので、迎えにきました。」
「なんだよ、それ・・・!」
「でも、他の人が邪魔しました。」
「そこにいただけだろ?!」
「いいえ。綱吉君に会うのを、邪魔しようとしました。」

骸は続けた。



「だから殺しました。」
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